「源氏物語を読む会」報告

投稿日 2018年10月19日

「源氏物語を読む会」 第30回報告
                                  2018年10月18日(木)

 「末摘花」が始まりました。久保貴子講師は、新しい巻の全体像をお話になりました。上の品である若い貴族たちがそれぞれの女性観を語り合った「帚木」の雨夜の品定め、その流れは空蝉、夕顔と中の品の女性たちをめぐる物語になりました。
 今回は血筋からすれば上の品である末摘花ですが、容貌やズレた言動のおかしみが全編にあふれ、喜劇的な短編となっています。久保講師は「源氏物語の中で、最も醜女(しこめ)として描かれているのが、この末摘花です。源氏物語は(藤原)道長という権力者がスポンサーになって出来上がりました。その時代から見て、一つ前の時代の女性として末摘花は描かれているのですね。物語はその時代遅れを笑っている形になっているのです」とおっしゃいました。

 本題へ入る前に、いくつかの小話が飛び出しました。
・3位以上の貴族は、1町の敷地に住んでいた。1町は109メートル四方。
・4位以下は2分の1町、4分の1町だったりした。
・道長の私邸は敷地が2町あった。
・光源氏の六条院は、敷地4町として描かれている。
・屋敷の売買は貴族から同じ身分の貴族へ、という通例だったが次第に崩れていった。
「徒然草」で知られる兼好法師は、土地売買の仲介業も行なっていた。
・いま京都で一番人気のスイーツは北山の「マールブランシュ」、平日で3時間待ち。

 源氏物語をふかく読み込んでいくと同時に、こうした小話も会員たちの楽しみ。この日は宿題だった「若紫」の和歌、残り13種を読みました。
 次回の宿題は2つ。「帚木」雨夜の品定めで左馬頭がいう「人に忘れられた姫君」(末摘花を連想する?)の確認。もう一つは「末摘花」全編を読んでくること。
 「和歌を古写本で読むことは若紫に続き、末摘花の巻も行います」と宣言なさいました。

 次回は「末摘花」の初めから。

 今後の日程は以下の通り        
11月22日(木)  10時〜
12月24日(振替休日=月曜)   10時30分〜
1月31日 (木)         〃

出席者 日野稲門会=北川賢治&勝子、小林知子、鈴木武彦、鷹尾清文、高橋英子、玉木雅治・ちづ子、本間崇夫、一般会員と計21人。


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